2015年8月16日に当院において第1回目の『外科手術体験セミナー』を開催してから、毎年開催しています。
このセミナーは中高生を対象に、外科手術手技を通して医療に興味を抱いて欲しいと考え開催したセミナーです。
日本の人口構成として、少子高齢化は明らかな状況です。病院においても、患者さんの高齢化は進む反面、支える医療人口は減少してゆくことが容易に予想できます。
外科セミナーは、この将来的な医療従事者の減少を食い止めるために開催を決めました。外科手術手技を通して、より一層医療に興味を持って欲しい、または医療に興味がある若者の具体的な目標になって欲しい、または医療従事者には医師や看護師だけでなく、医療事務、検査技師、放射線技師、医療工学技士、管理栄養士、臨床心理士、リハビリ等々様々な職種があり、患者さんを支えていることを知って欲しいと思い開催に至りました。
セミナーの内容としては、教育講演の後に、超音波メスを使用して鶏肉を切開するコーナー、腹腔鏡を使用した擬似手術体験、鶏肉を用いた結紮・縫合体験、エコー体験、模型を用いた胃カメラ体験を順次回って体験する内容としました。本物に触れなければ何が本物かわからないとのこだわりで、すべての機材は実際現場に導入している本物の機械を使用しています。学生5人を1チームとし、6チームの計30人で当初応募を開始しましたが、応募開始から数日で30人はすぐに到達し、その後も応募があり、40名まではなんとか受け入れることになりました。(応募にもれた方には大変ご迷惑をおかけしました。)病院スタッフもすべての職種に参加してもらい、体験コーナー毎に責任者を決め、どのような準備をしたら学生たちに楽しんでもらえるのか、毎回試行錯誤して行っています。
このセミナーを経験して、いつか共に医療に貢献してゆける人材が育つことをスタッフ一同願っています。
2015年「救う力」
講師:福森 大介先生(デンマーク王立大学肝膵外科スタッフ)
2016年「消化器外科の魅力」
講師:長谷川 傑先生(福岡大学医学部 消化器外科教授)
2017年「命を繋ぐ臓器移植 移植コーディネーターの役割」
講師:野尻佳代(日本移植コーディネーター協会会長・東京大学医学部付属病院副看護師師長)
2018年「センス・オブ・ワンダー(虫から病理学へ)
講師:加藤 良平先生(伊藤病院病理診断科長・(前)山梨大学医学部人体病理学講座教授)
2019年「養老 孟司 座談会」
講師:養老 孟司先生(東京大学名誉教授)
2 0 2 3年
講師:三瀬 祥弘先生(順天堂大学医学部附属病院)
講師:養老 孟先生
講師:ヤマザキ マリ先生
※外科手術体験セミナーの様子は中央の写真をクリックすると次の写真が見れます
・実際に鶏肉の切り口を糸や針を使って縫ってみて、上手に縫うことができずとてもくやしかったです。またこのような体験ができるならリベンジしたいです。
・自分で体験できたからよかったです。
・超音波で物体が切れるなんてすごいと思いました。実際の手術で使われているものを体験できてとてもためになりました。
・電気メスで挟んで熱を加えたとき、キレイにお肉が切れて嬉しかったです。
・実際に鶏肉を切って手術感覚を味わえたのでよかったです。皮の所はちょっと切りにくく難しかったけどとても楽しかったです。
・実際に本物を使って肉を切るなどの体験をさせてもらって滅多に出来ることではないので楽しかったです。
・糸を結ぶのが難しかったけど慣れたら楽しかったです。
・針や器具の使い方がわかり、また糸の結び方が速くできるようになりました。
・結紮で結ぶのが上手いと言われたので嬉しかった。
・最初は糸で結んだり、機械を使ってするのは難しかったけど、優しく教えて
下さったおかげで楽しく活動することが出来ました。
・お裁縫をしている感じでおもしろかった。
・手先が器用ではないので手間がかかりましたが楽しかったです。
・初めての体験で難しかったけれど、出来るととても楽しかった。
・先生方はなれていらっしゃってとても早く作業されていました。
・針の持ち方だったり、結び方だったりおもしろかった。
・細かな作業が多くて集中がきれると大変だなと思った。
・最近、胃カメラを受けたことがあったので、実際に操作する側として体験できて非常に良かったなと思います。
・先端部分が上下左右に曲がっていて、とても感動した。
・本物の赤ちゃんが見れたのでよかった。印象に残った。
・思っていたよりはっきり見えておどろきました。
・物をつかむのも移動させるのも難しかった。感覚をつかむのが大変だった。
・妹がヘルニア手術で腹腔鏡使用した実感がわきました。
・使い方が難しくて扱うのに時間がかかったのですが、とても貴重な体験になりました。
・仕組みや操作方法をとてもわかりやすく説明してくださったので、楽しみながら多くのことを学ぶことができました。
・実際に見ても動いてないように見えて、でも水に入れると、ものすごい速さで動いているとわかってびっくりしました。執刀医さんと助手さんのコンビの良さでどんどん切れていくスピードが違うことにおどろきました。
・質問にとても丁寧に答えてもらえて、とても分かりやすかった。また、一つの小さな作業にもとてもたくさんの技術や資材が必要なことがよく分かった。
・実際に体験しているんだなぁという実感があり、とてもわかりやすかった。
・超音波メスの構造がとてもすごかった。
・手術台に向かったことが初めてで、ドラマで見るような器具を使うことができて、とても有意義な時間を過ごせてよかったです。
・全部とても面白かった。一度もやったことがない貴重な体験でした。
・普段は触れたり見たりできないことが体験できたのでとても勉強になりました。特に超音波メスや結紮・吻合体験ははじめから気になっていたので、ドラマや実際の医療ではこんな風なのだと理解することができ、とても楽しかったです。
・医療の現場の本物の様子を感じることができるのはめったにないことなので、今後に生かしていきたいと思います。
・テレビやドラマでやっていることを身近に見れていい経験ができました。
よりいっそう看護師になりたい思いが強くなりました。
・全てのブースにおいて医師、看護師の方々が親身に教えて下さったので、理解しやすく質問も、しやすかった。
・セミナーに参加してみて、看護師以外の職業に興味がわきました。
・医師の方だけでなく、理学療法士、診療放射線技師、臨床検査技師さんなどの様々な方たちのおかげで医療が成り立っていることを知り興味を持ちました。
・実際に今回様々な体験ができて、改めて医療は人の命を預かる素敵な職業だなと思いました。
・人間の医療に関わるか、動物の医療に関わるか迷っていたのですが、今回の体験で人の医療に携わりたいと思います。
・今日沢山のことを体験できて看護師だけでなく、いろいろな方法で人を救えて、笑顔にできるのだとわかりました。
・医療に対して、もっと難しくて、近よりがたいイメージを持っていたけれど、体験を通して医療現場をもっと明るくて医師の方々も、とても優しくて将来このような環境で働くことができたらいいと思った。