睡眠時無呼吸症候群について

無呼吸症候群とは眠っている時に息が止まる「睡眠時無呼吸症候群」と言えば、多くの人が「居眠り運転を引き起こす」など睡眠不足の原因としか思わないかもしれません。ところが、それだけではありません。最近の研究では、睡眠時無呼吸症候群が、糖尿病や高血圧、脳卒中や心臓病などの重い病気まで引き起こすことが明らかになってきました。イメージ的には、肥満の男性が多いと言われていましたが、日本人の大規模研究では睡眠時無呼吸症候群の約40%が非肥満者でした。欧米の人に比べ日本人はあごが小さい人が多いのが原因と考えられています。
下記の4項目が睡眠時無呼吸症の「目安となる症状」です。

無呼吸症候群の症状 目安となる症状
(1) 早朝高血圧 「起床直後の高血圧」「夜間の高血圧」の方は疑わしいと考えられます。
また、高血圧がメタボ(高血圧症、糖尿病、高コレステロール血症、肥満)の他の疾患とかぶるようでしたら、もっと疑わしいと考えられます。
(2) 日中の眠気や疲労 単なる睡眠不足ではなく、睡眠時間を十分にとった翌日でも日中の眠気や疲労を感じる人は疑わしいと考えられます。
(3) 大きないびき 普通の話し声より大きいいびき
(4) 無呼吸の指摘 家族や友人に睡眠中の無呼吸を指摘されたことがある人は疑わしいと考えられます。
これら4つのうち、2つ以上当てはまる人は、まずは、かかりつけ医にご相談の上、当院での無呼吸検査と指導を受けることをおすすめします。

検査方法

検査としては、眠っている状態で脳波、胸郭運動、組織酸素分圧測定などを総合的に測定する終夜睡眠ポリグラフィー検査を行います。 検査結果に基づいて、睡眠の専門医の指導のもと自分の症状に合った治療を選びます。中でも代表的なものを紹介します。

 無呼吸症候群の治療法   治療内容
 (1) 生活習慣の改善
(ダイエット、節酒など)
  体重を落とせば、無呼吸症の改善につながります。軽い場合はこれで良いのでが、重い場合は下記(2)や(3)の治療を組み合わせて行うことが必要です。 
 (2) マウスピース   寝ている時だけ口にはめる医療用のマウスピースです。
これをはめると患者さんのあごが前に突き出ます。

つまり、小さいあごを人工的に「大きいあご」にしてしまうのです。
その結果、ふさがっていた気道が広がります。 
(3) 大きないびき    機械を使った自宅でできる治療です。
睡眠中、鼻から空気の圧力をかけてふさがっていた気道を広げます。

その結果、酸素をきちんと体  内に取り組むことができます。
実はこの治療は快適な睡眠を得られるだけではなく、高血圧や肥満、心臓病の改善にもつながることが報告されています。


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